流産の原因の多くは赤ちゃん側の異常？流産はなんらかの異常があることも？

切迫流産とは、流産がさしせまっている状態をいいます。

とはいっても、すべてが流産につながるわけではありません。

安静などの適切な治療を受ければ、そのほとんどが妊娠を継続できます。

流産の原因や種類などをご紹介いたします。

流産の原因の多くは赤ちゃん側の異常

流産とは、妊娠22週未満に、なんらかの原因で赤ちゃんが母体の外に出てしまうことをいいます。

切迫流産と診断されたら安定期に入るまで入院し、絶対安静を保つことが、
赤ちゃんの命をつなぎとめる最善策と考えます。

流産は全妊娠の10〜15%と高い確率で起きています。

自分だけがなぜ、と思いつめないでください。

妊娠のごく初期に起こる流産は、そのほとんどが受精卵の異常です。

多くは染色体に異常があり、うまく細胞分裂ができなかったためで、偶発的なものです。

流産をすると自分の不注意だったと自分を責めてしまう人がいますが、
自然の摂理なのですから、あまり考えすぎないでください。

流産の種類は主に4つあります

・稽留流産

稽留流産とは、赤ちゃんが子宮内で死んでしまっているものの、
そのまま子宮内にとどまっている状態です。

多くは自覚症状がなく、超音波検査ではじめてわかります。

・進行流産

進行流産の場合は、子宮口が開いてしまい、赤ちゃんや胎盤のもととなるものが流れ出ている状態で、
もはや止めることはできません。

・不全流産

進行流産がさらに進み、赤ちゃんや付属物がほとんど外に出てしまった状態です。

出血はまだ続いています。

・完全流産

赤ちゃんや付属物が完全に外に出てしまった状態で、出血はしばらくすると自然に止まります。

稽留流産以外には、出血や下腹部の痛み、張りの兆候があります。

量や程度は状態によってそれぞれですが、安静の状態にしてすぐにかかりつけの病院へ行き、
医師の指示を仰いでください。

流産の処置とその後の生活

稽留流産であることが確認されたら、赤ちゃんと付属物を取り出す手術を行います。

進行流産や不全流産、完全流産も、場合によっては様子を見ながら同様の処置をします。

手術は日帰りで行う場合もありますし、1泊程度の入院をともなうこともあります。

いずれも手術後1〜2日間は安静にします。

1週間ぐらいたつと、出血も止まるので、普通の生活に戻してもかまいません。

通常、生理は1ヶ月で再来します。

生理が2回〜3回、周期的に来るようになれば、次の妊娠を考えても大丈夫です。

流産が繰り返すときはなんらかの原因があることも

流産が2回続くのは、偶然がたまたま重なったと考えます。

3回以上続いた場合は、たまたまかもしれませんが、もしかしたら何か原因があるとも考えられます。

その場合は、子宮の形に異常はないか、
お母さんの体に赤ちゃんが異物としてとらえてしまうような免疫疾患がないか、
夫婦に染色体異常がないかなどの検査をします。

原因がわかれば、適切な治療が行われます。

流産のまとめ

流産は決して珍しいことではありません。

起こるべくして起こることが多いものです。

あんなことをしなければよかったと自分を責めてしまいがちですが、
たいていが赤ちゃん側の原因です。

自分を責めないでいましょう。